前回は初めてのオリジナル商品ベタニヤクロスの誕生から始まった販売方法の模索についてでした。

そんな中の2005年初頭、地元紙の両丹日日新聞に載った手作り市開催と、出店者募集の記事。

 

私より少し年配の女性グループが企画された、”春日手作り市”

(この名前を見た友人が”春日井手作り市”と私の名前のついたものと勘違い(^^; )

兵庫県丹波市春日町にある古民家”無楽庵”で、月1回開催される手作り市についての記事でした。

 

自分の商品を作り始めてその販売方法、販売ルートを模索しているところだったので、失うものは何も無い! と、即参加を決めました。

 

 

 

第一回の手作り市は2005年3月の第一日曜日。朝から会場へ行き、初めて会う他の出店者の皆さんに挨拶をし、ドキドキしながら準備を始めました。

場所は古民家。そして私以外の出店者の販売品目はというと、陶器、木工製品、(この辺りまではまだいいのですが)

 

 

柿渋染め、古布の小物、つるクラフト、工芸盆栽、手漉き和紙、手描き友禅などなど、場所も含めて”和”の雰囲気の中

 

 

 

 

私だけ”シルバーのペンダント、イヤリングなどと明らかに一人異質な存在でした。

 

しかし、そんな事は言っておられません。これからの生活、いや、人生が懸かっているのです!

そしていよいよ、手作り市の開始時間がやってきました。

初回ともあって、手作り市開催のニュースを聞いたお客さんがそこそこご来場下さいました。

その中で大半を占めていたのは、年金をもらっているような年代のご婦人方。

 

私が作ったクロスのペンダントやイヤリング、ピアスを買ってもらえそうなお客さんはなかなかありませんでした。

しかし、ひとりの奥様が旦那さんが娘さんからもらったバレンタインデーのお返し用にと、私の作ったペンダントを
買ってくださったりと、初回はかわいく1万円余りの売り上げ。

 

そんな調子で始まった春日手作り市。三扇ジュエリーでの修業兼仕事を続けながら毎月1回、第一日曜に出店参加しましたが、来られるお客さんの顔ぶれも毎回似たような感じ。

商品の種類も増やしたり、その場でシルバーリングを手作りする実演販売なども行ないましたが、この実演販売については買ってくださったのは出店仲間の女性一人のみと、売り上げは低迷。
中には売り上げゼロの月もありました。

 

明らかに客層が違う!! 私のお客さんは一体どこに居るんだろう?との思いを抱きながらの出店販売でした。

 

 

 

 

出店者の中には、趣味でやっている人もありましたが、それを本業としている人もあり、どんな所でどんな販売方法をとっているのか、色々と話しを聞きました。

聞けば、日頃制作した作品を車に積んで京都百万遍や長野県松本、静岡や東北地方など全国各地で開かれる手作り市を渡り歩くかのごとく参加。中には書類審査があって参加自体も厳しい基準がある手作り市もあるとのこと。

 

「春日井さん、高速道路なんか使ったらあかんで。 2,3時間早く出て下道使ったらええんや。そうやって経費を節約するんや!」

サラリーマン時代には知らなかった、こんな商売をして生活している人たちが居るんだとこの時初めて知りました。
それと共に、車であちこち回って展示販売なんてそんなこと自分に出来るかな?自分の描く将来像とはちょっと違うなぁとも感じていました。

 

途中からこの手作り市に参加した木工をやっているという中年男性は、私と同じく脱サラをしてこの商売を始めたらしいのですが、その人の

「脱サラして、こんな貧乏するとは思ってなかった。」

と、しみじみと言われたその言葉が今でも耳に残っています。

自分もやがて同じ言葉を口にするようになるのではないか? と先の見えない将来に対する不安を感じたのでした。

 

 

そんな中、参加者の中に毎年秋に兵庫県丹波市で開かれる”アート・クラフトフェスティバル in たんば” の実行委員をやっている方があり、そこへの参加を打診されました。

このままジッとしていても状況は何も変わりません。何か行動をしなければと参加を決めたのでした。

 

次回へ続く

代表プロフィール

春日井 利光
春日井 利光
むちゃくちゃ忙しい宝飾店の工房で10年の修行の後、独立。
ある二組のご夫婦との出会いをキッカケに、二人で作るマリッジリング(結婚指輪)のプログラムを始める。 お二人の大切な思い出と共に残る結婚指輪の手作りを全面的にサポートしています。
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